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リゾートバイトの社会保険と有給。手続きは誰がするのか

リゾートバイトの社会保険は、雇用主である派遣会社が手続きをします。加入の有無の確かめ方、雇用保険と離職票、年次有給休暇の付与元まで、聞く相手ごとに整理しました。

この記事のポイント

社会保険・雇用保険・有給の窓口は、就業先ではなく雇用主である派遣会社です。加入するか、いつからか、窓口はどこかの3点を先に聞きます。

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窓口は、現場ではなく雇用主

リゾートバイトの求人は、派遣会社(派遣元)が自社で雇用した人を観光地の施設へ派遣する形が多く使われています。労働者派遣では、仕事の指示を出すのは就業先の施設ですが、雇用主は派遣会社です。

社会保険、雇用保険、年次有給休暇。この3つはすべて雇用主側の話です。現場の社員に聞いても答えが出ないのは、権限の外にあるからです。

だから最初に決めておくのは、質問の宛先です。制度の手続きは派遣会社へ、業務の進め方は現場へ。この切り分けははじめてのリゾートバイトでも扱っています。

手続きをするのは事業主で、用意するのは番号

日本年金機構の案内では、社会保険に加入する場合、事業主が「被保険者資格取得届」を提出することになっています。事業主が氏名・生年月日・性別・住所と、マイナンバーまたは基礎年金番号を確認して届け出る形です。

つまり自分で年金事務所へ行く手続きではありません。自分がやるのは、番号が分かる状態で赴任することだけです

番号が分からない場合もあります。日本年金機構の案内では、令和4年4月以降に初めて年金制度に加入した人には、年金手帳に替わって「基礎年金番号通知書」が発行されます。すでに年金手帳を持っている人に通知書は発行されないため、その場合は年金手帳をそのまま保管してください。初めて公的年金制度に加入するなら、資格取得の手続きのあとに通知書が交付されます。

番号が不明なことは準備の失敗ではありません。担当者にそう伝えれば足ります。持ち物としての準備は持ち物の準備にまとめました。

加入の要件を、自分で判断しない

加入するかどうかの要件は、労働時間、契約期間、勤務先の規模などで決まります。そしてこの要件は法改正で動きます

このサイトでは要件の数値を書きません。年で変わる数字を記事に書くと、読んだ時点で古い可能性があるからです。代わりに聞く項目を3つに固定します。

  • 加入するのか、しないのか
  • 加入するなら、いつからか
  • 手続きの窓口はどこか(派遣なら派遣元)

各社の案内は参考になりますが、条件は会社と求人で違います。たとえばリゾートバイト.comでは「2ヶ月以上勤務の方は加入することができます」と案内されています。これは同社の案内であって、他社や他の求人に当てはまるとは限りません。

加入しているかどうかは、会社が把握している事項

「入っているのかよく分からない」という状態で赴任してしまうことがあります。ここで知っておくと強いのが、派遣で働く場合の通知の仕組みです。

労働者派遣法第35条第1項は、派遣元事業主が労働者派遣をするときに派遣先へ通知しなければならない事項を挙げています。その第5号が、当該派遣労働者に関する健康保険法第39条第1項による被保険者資格取得の確認、厚生年金保険法第18条第1項による被保険者資格取得の確認、雇用保険法第9条第1項による被保険者となったことの確認の有無に関する事項です。

同条第2項では、通知したあとにこの事項が変わったときは、遅滞なく派遣先へ通知しなければならないとされています。

加入状況は、派遣元が就業先へ伝える義務を負っている事項です。会社が把握していないはずがない、ということ。聞いても答えが得られない場合は、そこが問題として残ります。

雇用保険は、辞めたあとに使う制度

社会保険と雇用保険は同じ話に見えますが、使う場面が違います。雇用保険が働くのは、仕事を辞めたあとです。

ハローワークインターネットサービスの案内では、手続きの流れは離職から始まります。在職中に証明書などの準備をし、住所地を管轄するハローワークで求職申込みをしたのち、離職票を提出して受給資格の決定を受ける、という順番です。

ここに落とし穴があります。離職票は会社が交付する書類で、届くのは働いたあとです。寮を出たあとの連絡先と郵便の宛先を確定させておかないと、受け取れません。

受給できるかどうかは加入期間などの要件で決まります。判断の前に、そもそも加入していたのかを確かめるのが先です。

年次有給休暇を付与するのは派遣元

雇入れの日から6か月継続して勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤した労働者には、10日の年次有給休暇が与えられます(労働基準法第39条)。

派遣で働く場合、この有給を付与するのは雇用主である派遣元です。就業先の施設が変わっても、雇用主が同じなら勤続期間は切れません。 短期の1回では要件に届かないことが多いものの、契約を更新する場合や、同じ派遣会社で繰り返し働く場合は、勤続期間がどう通算されるかを聞いておく価値があります。

聞き方はこうなります。「前回の契約から通算されますか」「付与される予定日はいつですか」。この形なら、答えが条件として記録できます。

満了したとき、途中で辞めたときに受け取るもの

契約が終わると、受け取るものと返すものが同時に発生します

労働基準法第23条は、労働者の退職の場合において、権利者の請求があった場合は7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないと定めています。賃金や金品について争いがある場合も、異議のない部分は同じ期間中に支払うか返還することになっています。

受け取るもの 出どころ
最後の給与と、精算された交通費 派遣会社
預けた金品(保証金、鍵の預り金など) 派遣会社・就業先
離職票(雇用保険に加入していた場合) 派遣会社
返却するもの(健康保険証、制服、寮の鍵) 指示に従う

満了の前に、それぞれの受け取り方と時期を確認してください。赴任前の確認項目は応募前のチェックリストにまとめています。

答えが得られないときの相談先

制度の一般的な要件は、年金事務所やハローワークで聞けます。会社が手続きをしない、加入状況を教えない、離職票を出さないといった場合は、別の窓口になります。

都道府県労働局や労働基準監督署内に設置されている総合労働相談コーナーは、賃金、労働時間、解雇などの相談を受け付けています。全国に設置されており、どの分野に該当するか分からない場合も対象です。

相談するときに手元にあると強いのは、労働条件を明示した書面と、派遣なら就業条件を明示した書面です。厚生労働省のモデル就業条件明示書には「苦情の処理・申出先」の欄があり、派遣元と派遣先それぞれの職名・氏名・電話番号が書かれます。まず、そこに連絡します。

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